2030年までにCO2排出ピークアウトを目指し、2060年までにカーボンニュートラルを目指す。これは中国の世界への約束だ。同目標の実現には科学技術のサポートが不可欠だ。先進通信技術の5Gはいかに同目標を支えるのだろうか。このほど学界及び産業界の各分野の専門家が集まり、共に協議した。
5Gでスマートグリッドの建設を支える
現在の電力システムは伝統的な交流送電網に基づく。水力発電であっても火力発電であっても、電力を制御可能だ。将来的に使用する風力や太陽光などの発電エネルギーは、発電の不確実性を高める。そのため送電網の高度なスマート化発展が必要になる。
世界エネルギーのインターネット研究院の高昆侖副院長は、「5Gがあれば、制御する対象がより広範になり、制御がよりスムーズかつ正確になる。既存の送電網の光ファイバと合わせることで、新型電力システムの制御と運行を実現し、新型送電網の構築を支えられる」と述べた。
5Gがスマートバッテリーに力を与える
中国工程院の呉鋒院士は、「バッテリーの次世代の発展はスマートバッテリーだ。5Gをバッテリー装置の組み合わせに応用し、情報伝達と制御によりバッテリーシステム全体の均等性を高める。蓄電池システムの寿命を大幅に延長し、規模化蓄エネをより良く実現する。CO2排出ピークアウトとカーボンニュートラルに貢献する」と述べた。
5Gもグリーンな発展を
華為(ファーウェイ)中国通信事業者サービス・ソフトマーケティング部の張楠部長によると、ファーウェイは機関室の室外化を通じ、シンプルな機関室を建設し、「グリーンな電力」の使用などにより基地局のエネルギー消費量を減らしている。説明によると、同社は現在すでに全国の1000サイトで試行を行っており、エネルギー消費量が大幅に減少している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年7月7日