アフガニスタン和平プロセスをめぐって3日間にわたって開かれた多国間会議が、現地時間12日夜、カタールの首都ドーハで終了しました。出席した中国、ロシア、パキスタン、米国などの国と国際組織の代表は、アフガニスタンの最新情勢や、和平プロセスなどをめぐって討議したほか、アフガニスタン政府とタリバンに対して相互信頼の確立を促すとともに、政治的和解の早期実現と全面停戦の実現に向けて取り組むことを求めました。
中国の代表を務めた岳暁勇外交部アフガニスタン事務特使は会議後の記者会見で、会議の成果について「交渉で達する政治的解決案こそが長期的な平和実現における唯一の正しい道だとする内容など、部分的な合意ができている」と述べました。そのうえで、「各国はアフガニスタン政府とタリバンに対して和平交渉を促し、戦争と暴力の停止および平和と和解の実現を協議するよう求めた」と強調しました。
岳特使はまた、「アフガニスタン情勢が現在の混乱に陥ったことの主な責任は、急きょ軍隊を撤退させた米国にある」と指摘しました。また、「米国は20年前にアフガニスタン戦争を発動し、現在は無責任な撤退をすることで、満身創痍のアフガニスタンを残した」と非難しました。
さらに岳特使は中国の今後の対策について「アフガニスタンの隣国として、引き続きその和平プロセスを推進していく。また、国際社会とその他の隣国と連携して、アフガニスタンの平和と和解の早期実現やその安定的な発展のルート、方法を検討していく」との中国政府の姿勢を示しました。
「中国国際放送局日本語版」2021年8月15日