人民日報は1面に「本紙解説員」と署名の入った、「監督管理規範の堅持と発展促進を同じく重んじ、同じく力を入れる」と題した記事を掲載した。全文は2000字超で、1面の目立つ位置に掲載されており、その重要性が分かる。ここでは情報量の多いその記事を読み解いていこう。人民日報海外版の微信(WeChat)公式アカウント「侠客島」が伝えた。
(一)
各分野の改革の動きが最近、頻繁だ。関連部門はまず、法に基づき一部のプラットフォーマーによる独占及び不正競争行為を取り締まっている。これに続けて、プラットフォーム経済、教育訓練、情報安全などの各分野を対象とする監督管理措置を次々と打ち出している。国内外の世論から広く注目を集め、巷では議論が紛糾している。
大半の人はこれらの措置に賛同を示しているが、不安を感じる人もいる。独占及び不正競争への取り締まりの強化により、民間企業は鳥肌を立てるのではないか。共同富裕(共に豊かになる)が発展日程に上がっているが、これは高所得者のカネを奪い貧困者に分け与え、資本を消滅させるのではないかと。さらにはこの機を利用し、「風向きが変わった」「政策が変わった」と吹聴する声もある。
これらの論調は主流ではないが、人々の心を乱す。
そのため人民日報のこの記事は冒頭から、これら一連の監督管理措置が市場の秩序の規範化、新たな発展構造の構築、高品質発展促進という戦略的な高みに立つもので、公平な競争が展開される市場環境の形成を促進し、消費者の権益をより良く保護する実務的な行動だと指摘した。これは複雑で変化の激しい局面における発展と安全、効率と公平、活力と秩序、国内と国際を全面的に考慮し、社会主義市場経済体制を十全にする力強い措置だとした。
これらの監督管理措置は必要かつ正当で、意味は明らかだ。社会主義市場経済体制の十全を目的としており、独占禁止及び不正競争の取り締まり、資本の秩序なき拡張の防止など具体的な措置を含め、いずれもこの戦略的な高みから理解しなければならない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年9月9日