習近平国家主席は9日夜、BRICS首脳第13回会議にビデオ形式で出席して重要演説を行い、BRICSの実務協力の推進について「5つの堅持」を打ち出した。
この「5つの堅持」は、「同舟相救うを堅持し、公衆衛生協力を強化する」、「公平なアクセシビティを堅持し、ワクチンをめぐる国際協力を強化する」、「互恵・ウィンウィンを堅持し、経済協力を強化する」、「公平・正義を堅持し、政治・安全保障協力を強化する」、「相互学習・相互参照を堅持し、人文交流・協力を強化する」ことだ。当面の感染症対策をめぐる協力に目を向けて、経済回復、政治協力、人的・文化的交流などの長期的発展を計画した。
現在、世界の最も差し迫った任務は感染症対策だろう。中国はこれまで、100余りの国と国際機関に10億回分以上のワクチンと原液を提供しており、通年で20億回分の対外提供に努める。また、中国は「新型コロナワクチン実施計画」に1億ドルを寄付した上で、年内にさらに1億回分のワクチンを発展途上国に無償で寄付すると発表した。対照的に、世界保健機関(WHO)がこのほど明らかにしたところによると、これまで高所得国は10億回分以上のワクチンの寄付を約束していたが、15%未満しか実現していなかった。
感染症に見舞われても、BRICSの実務協力の歩みは止まらない。アモイのBRICS新産業革命パートナーシップ・イノベーション基地の開港から、「BRICS反テロ行動計画」の採択、今回の会議で採択された未来の発展計画「ニューデリー宣言」に至るまで、一連の実際の行動がBRICSの品位をさらに高めていることが人々の目に留まっている。インドのネルー大学の教授、漢学者のディーパック氏は、BRICS協力は多国間主義協力の模範といえ、一国主義、脱グローバル化と反グローバル化の「解毒剤」であると見る。
「相互に関連するグローバル化された世界では、すべての人が安全であって初めて、すべての人が安全になる」。これは「ニューデリー宣言」にある言葉だ。来年、中国は第14回BRICS首脳会議を主催する。(CRI論説員)
「中国国際放送局日本語版」2021年9月11日