外交部の趙立堅報道官は3日の定例記者会見で、米国と欧州連合(EU)による中国を議題にしたハイレベル対話に言及し、「中国、米国、欧州には、いずれも世界の平和と安定を維持する重要な影響力があり、人類の前途と運命に重要な責任がある。中国はイデオロギーによる線引きや、対立と対抗を招くようなことを公然と行うことに断固反対する」と強調しました。
米国とEUはこのほど、中国を議題にしたハイレベル対話を行って声明を発表し、多国間メカニズムの中で中国のいわゆる人権問題に引き続き注目していくと表明しました。
この件について記者から質問を受けた趙報道官は、「国際関係において一定の競争は存在しているが、競争あるいは相手によって国と国の関係の全てを規定してはならない。競争という旗印のもとで他国の主権に損害を与えたり、他国の内政に干渉したり、甚だしきは手を組んで特定の国を圧迫することは、なおさら許されない」と述べました。
趙報道官はさらに、「人権問題を語るならば、米国も一部のEU諸国も国内で系統的な人種差別や未成年者の雇用、強制労働、銃犯罪、憎しみによる犯罪など、数えきれないほど多くの深刻な人権問題を抱えている。米国やEUが真に人権に関心を持つならば、彼らが最もすべきことは自らの問題を反省し、歴史上の負債を返済することであり、人権の看板を掲げてデマを撒き散らして他国を中傷してあれこれ指図することではない」と強調しました。
「中国国際放送局日本語版」2021年12月4日