【新華社北京12月18日】中国外交部の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は17日、リトアニア外相による中国が「外交関係に関するウィーン条約」に違反したとの発言に対し、中国がリトアニアとの関係を代理公使級に格下げし、リトアニアの中国駐在外交機関に外交官身分証明書の再申請を要求したのは、関連国際法と国際慣例に合致していると表明した。その上で、リトアニア側が自らの誤った行為を直視して正すことなく、かえって虚偽の情報を流して中国に政治的な脅しをかけているのは全くの計算違いだと述べた。
リトアニア外相は16日、同国の中国駐在外交官が中国側から彼らの身分証明書がまもなく失効すると知らされ、短期間で外交官を帰国させるのは非常に容易でないことから延期を申請したが、中国側から何の回答も得られず、外交官らがすぐ帰国するしかなかったと述べた。さらに、国際法が一方的に外交代表の地位を変えることを認めておらず、中国のやり方が「外交関係に関するウィーン条約」に違反すると指摘した。
これに対し、汪報道官は次のように述べた。リトアニア政府が台湾当局のいわゆる「在リトアニア台湾代表処」の設立を認め、国際社会で公然と「一つの中国、一つの台湾」を作り出した。この誤った行為に対し、中国は既に両国関係を代理公使級に格下げすることを宣言し、正式に書面を提出するとともに、中国の在リトアニア外交機関の名称を「在リトアニア共和国中華人民共和国代理処」に変更し、リトアニアに対しても在中国外交機関の名称を変更するよう求めた。これはウィーン条約や一般国際法、関連する国際的な慣行に合致しており、対等外交の原則にも合致している。
中国とリトアニアの関係が既に代理公使級に格下げされた中で、中国がリトアニアの外交機関に外交官身分証明書の再申請を要求したのは、中国駐在使節団のサービスと管理を行うための正常な手続きであり、関連国際法と国際慣例に合致しており、中国での外交官の正常な職務遂行や生活に影響を及ぼすものではない。また、中国はウィーン条約に基づき、中国にある全ての外交機関の安全と合法的権利を保障し、リトアニアを含む各国の外交機関が正常に活動することを保障している。
リトアニアがこれまで駐中国外交官の証明書の延期申請を出したことは一度もなく、いわゆる中国から回答を得られなかったとの言い方は全くのデマだ。事実として、リトアニアは事前に中国に知らせずに、突然全ての駐中国外交官を帰国させた。これはリトアニアが自作自演した茶番劇だ。
リトアニアは自らの誤った行為を直視して正すことなく、かえって虚偽の情報を流すことで自らの責任を転嫁している。中国はこれに強い不満を抱いており、断固反対する。リトアニアが「一つの中国、一つの台湾」を作り出し、中国の主権を損害しようとするたくらみは絶対に思い通りにならない。リトアニアが自らの責任を中国になすりつけて政治的な脅しをかけようとしたのは、全くの計算違いである。
「新華網日本語版」2021年12月19日