石油輸出国機構(OPEC)のバルキンド事務局長は8日、エネルギー業界会合「CERAWeek」で演説し、現在の世界にはロシアの石油輸出に代わる生産能力がないと再言及し、エネルギーの政治利用を避けるよう呼びかけた。
バルキンド氏は演説の中で、「米国がロシアに厳しい金融制裁を実施した。この状況下、ロシアは毎日約700−800万バレルの石油の輸出規模を維持しがたい。現在の国際市場では石油の実際の供給に不足は見られないが、生じうる不足に対応する能力が世界にないことが問題だ」と述べた。
バルキンド氏は、石油業界には不確実性に対応するため一定量の予備生産能力があるが、長年に渡り大幅に消耗されており、現在の世界にはロシアの石油輸出に代わる生産能力がないと述べた。
バルキンド氏は、エネルギーは政治利用されるべきではなく、地球上のすべての人が信頼でき、経済的に負担できる、クリーンなエネルギーを自主的に獲得する権利を保護するべきと述べた。また、OPECは「非政治的性質を保つ。我々は政治的組織ではない」と強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年3月10日