国連安保理は現地時間11日、ウクライナのバイオセキュリティ問題に関する会合を開いた。張軍国連大使は会合で、「生物兵器は大量破壊兵器であり、生物軍事活動に関するいかなる情報も国際社会の強い関心に値する。中国はウクライナのバイオセキュリティの関係国に対して、全面的かつ明確な説明を行うとともに、国際的な査察を受け入れるよう促す」と表明した。
張大使は「中国はバイオセキュリティ問題を非常に重視しており、一貫して生物兵器や化学兵器を含むあらゆる大量破壊兵器の全面禁止と完全廃棄を主張する。いかなる国であれ、いかなる状況であれ、生物兵器や化学兵器を開発・保有・使用することに断固として反対し、保有化学兵器の未廃棄国に対しては、早急な廃棄を促している。生物兵器禁止条約(BWC)の趣旨と目標は厳格に遵守されなければならない」と表明。
「中国はロシア側の発表した関連文書に懸念をもって留意している。BWCの遵守は全ての締約国の義務であり、ロシア側の示した懸念は適切に解決されるべきだ。中国は関係国に対して、条約の義務をしっかりと履行し、全面的かつ明確な説明を行うとともに、国際的な査察を受け入れるよう促す。中国は、すでに世界保健機関(WHO)がウクライナ政府に対して、疾病の蔓延を防ぐために研究所の病原体の廃棄を提言したとのメディアの報道に留意している。中国は具体的情報がさらに多く得られることを期待している。現在の状況の下では、人々の健康のため、関連する研究所の安全を確保することが非常に重要だ」と強調した。
張大使はまた「米国代表は発言の中で、中国に不当な非難を加えた。中国はこれに断固として反対する。米側の生物軍事活動に対して、国際社会は早くから重大な懸念を抱いていた。米国は世界に336ヶ所の研究所を持つ。これは米側がBWC締約国会議に提出したデータだ。米側は公開性と透明性をずっと主張している。もしこれらを偽情報だと思うのであれば、米側は国際社会が判定できるように、関連証拠を開示し、明確な説明を行うことができる」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年3月15日