米国は英仏独伊加日と共に、中国の「一帯一路」と真っ向から対立する方針を打ち出し、世界範囲で中国に対抗しようとしている。ところが西側メディアは楽観しておらず、これはバイデン氏の一方的な願望、もしくは欧州を騙す手段であり、最終的に水の泡と化すと見ている。香港週刊誌「亜洲週刊」が伝えた。
G7の経済は現在、高物価・低成長の苦境に陥っており、その他の貧困国を支援する余裕などない。独仏伊などの国は中国と経済交流が緊密で、米国に鼻先を引っ張られ自国の切実な利益を損ねるはずがない。米国は自国のことで手一杯であり、世界で米国版の「一帯一路」を構築する原動力を持たない。これは実際にはバイデン氏の選挙政治の一環、中国を中傷する国内向けのポーズであり、これによって選挙の利益を手にしようとしている。
米シンクタンク・外交問題評議会は最近の報告書の中で、一帯一路の南アジアにおける成功が中国の評価を上げたと指摘した。また、「これは、確かに存在するインフラが人々の福祉を促進したからだ。米国は対抗を試みているが、完全に不可能だ。中国は世界のインフラ整備を促し、現地人の生活を改善している。これは地域の安定に有利であり、長期的に見ると米国の利益にも合致する」とした。西側メディアは、バイデン氏がトランプ氏による一部の対中政策を継承しているが、これは米国の国益に合致するのだろうかと見直し始めている。米国のシンクタンクは、米国が中国と世界で対立しようとするならば、最終的には米国のイノベーション力を維持できるかが問題になると警鐘を鳴らした。米国のイノベーション力が疲弊し、中国が急成長している動きが多く見られるからだ。
囲碁で例えるならば、中国は「妙手」を指し、国家統治能力とイノベーションの進展で驚嘆させている。ところが米国は「本手」にこだわり、いい気になり一歩一歩進もうとしているが、実際にはただの「俗手」ばかりだ。さらに他国を巻き込もうとしながら、相手を理解しようともしない。過去の価値観による区分が失敗し欧州諸国から支持を集められなくなり、さらに中米の産業チェーンが深く結びついていることでデカップリングが困難になっているのだろうか。米国の「冷戦の勇士」はさらに当時ソ連をやっつけた方法で中国をやっつけようとし、新疆、チベット、香港、台湾などで事を構えることで中国を弱体化させられると思っている。ところがこれらは徒労であることが証明されている。中国が「妙手」で反応・対応しているからだ。
中国の「妙手」は正面からの反応だ。さまざまな中傷を恐れず、社会の安定と生きる権利が国家安全の要素であると強調している。西側諸国は国家安全面の厳しい法規と実践を持つことが多いが、中国に対してあれこれ口出しし、ダブルスタンダードを形成している。中国の反撃はこれらのダブルスタンダードの暴露、スタンダードによるスタンダードへの反撃で、「中国の特色ある妙手」を形成している。ウクライナ戦争をめぐる中国と米国の対応を見ても、優劣が判然としている。米国は災いの種を欧州にばら撒き、欧州に景気低迷の圧力を押し付けている。ところがパリからベルリンに至るまで不満の声が日増しに高まっている。欧州に米国という友人がいるのに、さらに敵が必要かと感じさせている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2022年7月5日