米誌「フォーリン・ポリシー」はこのほど、米中両国の貿易には今のところ「デカップリング」が生じておらず、生じる可能性も低いとした。記事は米ビジネス界の複数の関係者からの話として、「米中の経済関係は依然として深まっており、一方的な中国とのデカップリングにより米国は産業の優位性を失う可能性がある」と伝えた。
米国民が直面している物価高騰が、米国の11月の中間選挙における重要な議題であることは間違いない。米国の元シンガポール大使であるデビッド・アデルマン氏はこのほど、米CNBCの取材に応じた際に、「トランプ時代の中国製品への追加関税の撤廃は、米国の物価上昇の圧力を和らげる」と述べた。
中米の経済・貿易摩擦を受け、この貿易戦争と「デカップリング」が経済にとって徒労であるとする米国各界の関係者が増えている。
新型コロナウイルスの流行は世界経済に重傷を負わせたが、中米貿易額は逆境のなか拡大している。中国税関総署のデータによると、2020年の中米物品貿易額は前年比8.8%増の4兆600億元で、昨年は前年比20.2%増の4兆8800億元。今年1−5月は2兆元で、2桁台の成長率を維持している。
また中国米国商会が今年5月に発表した「在中国米国企業白書」によると、中国は依然として米国企業が最優先する市場だ。製造もしくは調達を中国から移転させるつもりはないとした企業は83%。会員企業は、中米の経済「デカップリング」が双方の経済的利益に合致しないと見ている。
中米双方のデータと事実は、中米経済・貿易関係の実質がゼロサムゲームではなく、互恵とウィンウィンであることをさらに裏付けた。中国は米国最大の貿易パートナーであり、良好な中米経済・貿易関係は両国、ひいては世界の発展にとって重要な意義を持つ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年7月5日