中国の国家発展は逆境と窮地の中で新たな突破口を見出す。過去30年以上に渡る中国の外部との関係は多くの予測不可能な妨害に直面し、生死を分ける試練を迎えた。しかし中国人は苦しみから教訓を汲み取ることを重視し、転んでもただでは起きず、ついに数々の困難を克服し最後の勝利を手にした。香港誌「亜州週刊」が伝えた。
1993年の「銀河号」事件では、中国の中東に向かう貨物船「銀河号」が、化学兵器を製造できる禁制品が積載されていると米国側から疑われ、インド洋の海域で米海軍によって遮られ、船内の検査を求められた。中国側は断固拒否し、公海で33日対峙した。最終的に双方が妥協し、サウジアラビアの領海に入った後、サウジアラビアの第3者が上船し検査した。その結果、いかなる禁制品も見つからなかった。中国側は米国に賠償を求めたが、拒否された。その間に米国はさらに「銀河号」が使用するGPSの電波を遮断した。貨物船はインド洋の海域で針路を見失った。
この事件は中国に非常に大きな衝撃を与えた。科学技術が相手に及ばず、独自の測位システムがなく、自分の手に握れないことを知り、直ちに北斗測位システムの研究開発を開始した。今やついに「青は藍より出でて藍より青し」となった。中国の今日の世界衛星測位は米国のGPSよりも先進的になった。
これは中国の外洋海軍発展の決意を刺激した。遠洋に向かい、地球の果てまで中国海軍のパワーを広げようとした。
在ユーゴスラビア中国大使館が1999年、NATOの爆撃を受けた。大使館内の中国人記者3人が死亡し、痛ましい教訓となった。米政府は、米国防総省の地図局が「古い地図」を使用していたため、「誤爆」が生じたと述べた。しかし「亜州週刊」が当時米国に派遣した日系人の島津洋一記者が地図局を取材したところ、この3000人以上の専門機関の指導者は、地図は常に絶えず更新されるため「古い地図」を提供することはないと述べた。これはクリントン政権への痛烈な打撃だ。
これらは「尊厳は実力によって成り立ち、立ち遅れれば殴られる」ことを示している。中国はこの戦いを経て、ステルス戦闘機や測位システムで猛追した。今や米国と対等に向き合えるばかりか、さらには後から追い越している。これには自分たちにもできないはずはないという気持ちがあった。全国の14億人が努力し、上下が心を一つにしたことで、ついに逆転を果たした。
中国の半導体の産業チェーンは近年、半導体を武器として利用する米国の攻撃を受け、首を絞められている。中国側は直ちに、全面的な自力更生が必要であることを認識した。最新の対策は「コース変更」で、従来のコースにこだわるのではなく別の道を切り開き、そこから追い越そうとしている。
これは国家発展の重要モデルでもある。問題点のある所で「破壊的なイノベーション」を行い、既存の方針を打破し、以前は不可能と思われていた道を模索する。北斗から第3世代半導体に至るまで、中国人は支配と蹂躙に甘んじず大反撃をかけ、逆境と窮地の中で希望の光を見出した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年8月18日