米海軍第7艦隊のカール・トーマス司令官は16日、シンガポールで「東南アジア協力・訓練(SEACAT)」演習の開幕式に出席した際に、解放軍が台湾島周辺の海域・空域で実弾射撃を実施した件について公然と批判した。また中国空軍の南中国海におけるスクランブルの増加に懸念を表した。17日に「環球時報」の取材に応じた軍事専門家は、台湾問題と南中国海問題は常に米国が中国に中傷を浴びせる2つの口実であり、トーマス氏の発言は予想外ではないと述べた。アジア太平洋の軍事化の最大の張本人は米国だという。
軍事専門家の張学峰氏は17日の取材で、「解放軍が発射したミサイルが台湾省の上空を通過した根本的な原因は、ペロシ氏が説得に応じず台湾訪問を敢行したことだ。中国側がこのような手段で抗議するのは当然だ。台湾省は中国の一部であり、中国のミサイルが自国の領土の上空を通過したことについて、米国側が驚く必要はない。解放軍は米軍がいわゆる抗議をしたからといって、正当な軍事行動を停止することは絶対にない。米軍のこの措置は対立をさらに激化させるだけだ」と述べた。
米軍が中国人民解放軍の南中国海の海域におけるスクランブルを批判していることについては、無理なでっち上げだ。数少ない報道を見ると、米国及びその同盟国が暴露するこのような「非友好的」事件は、中国の西沙及び南沙の接続水域の空域で発生しており、米国及びその同盟国の近海の空域ではない。中国軍の行動は関連諸国の挑発に対応する必要な措置であり、完全に根拠があり、安全かつプロフェッショナルだ。
軍事専門家の宋忠平氏は17日の取材で、「第7艦隊司令官のトーマス氏は、南中国海を勝手に蹂躙できる米国の裏庭にし、かつ中国の南沙諸島及び西沙諸島に対する領有権を根本的に否定しようとしている。その南中国海における地域の覇権を維持するため、米国は極端な手段を講じ『自由な航行』の旗印を掲げながら中国側の我慢の限界に探りを入れ、中国の国家安全及び発展の利益を絶えず侵害している。中国側は必ず断固反撃する。中国がある国及び地域の南中国海における自由な航行を妨害したことは一度もないが、自由な航行は中国の主権と領土保全を侵害してはならない。米国にせよその同盟国にせよ、中国の領海や領空を侵害しようとすれば必ず、解放軍のスクランブルを受けるだろう」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年8月18日