第2は、自国のテリトリーと認識する「勢力圏」を奪い取ることだ。最近の中国を中傷する西側の発言には、強い覇権志向と植民地主義的な考え方が色濃く表れている。英「フィナンシャル・タイムズ」が「関心」を寄せているバングラデシュは、第二次世界大戦前はイギリスの植民地だった。オーストラリアのメディアが「注目する」ソロモン諸島はこれまで、オーストラリア側から北東部のゲートウェイ・橋頭堡と見なされてきた。英豪の世論がこの両国に対して「特別な関心」を寄せているのは、中国が両国との協力を深めることで、現地における中国の影響力が増大し、英豪の勢力圏における伝統的利益が損なわれることを恐れているからだ。
第3は、金融面での覇権の強化だ。いわゆる「債務の罠」説が欧米で繰り返し報じられているのは、「自分の考えで勝手に他人を判断する」という心理が災いしたためであり、その裏には公にできない陰険な目的が潜んでいる。しかしすでにそのようなデマに人は簡単に騙されなくなっている。バングラデシュの「デイリー・スター」紙がいわゆる「債務の罠」説に反論したように、どんなプロジェクトの協定でも目隠しをして署名することはない。その言葉の意味は明確だ。「西側のメディアはもっと自国の問題に関心を持つべきだ。途上国のことに気遣いは無用、どうぞお構いなく」ということだ。
「中国国際放送局日本語版」2022年8月27日