外交部(外務省)の29日の定例記者会見で、趙立堅報道官がNPT再検討会議に関する質問に答えた。
【記者】核兵器不拡散条約(NPT)の第10回再検討会議が閉幕したが、意見の相違から最終文書の採択に至らなかったことについて、中国のコメントは。
【趙報道官】今回の会議は世界の戦略・安全保障環境が悪化し続け、国際的な核軍縮と核不拡散体制が厳しい試練に直面する中で開催された。参加各国は核軍縮、核不拡散、原子力の平和利用というNPTの3本柱について全面的かつ踏み込んだ議論を行うとともに、最終文書の妥結に向けて積極的に努力した。最終文書について一致に至らなかったことを、中国は遺憾に思う。このことは、NPTのメカニズムが「真空状態」では機能しないことを改めて証明するものである。
中国は、最終文書の採択に至らなかったことが会議の失敗を意味するものではないと考える。会議では、各国はそれぞれの理念や立場、要求について十分に交流した。これは現在の国際情勢の複雑かつ深い変化を認識し、考え、国際的な核不拡散体制の直面する厳しい試練への対処を共同で探るうえで重要な意義を持つ。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年8月30日