写真は、校舎受け渡しの全体式典に出席した学生。 |
新年度がスタートした。昨年5月12日の四川大地震で災害を受けた四川、陝西、甘粛各省と今年7月9日の雲南姚安地震の被災地・雲南省では、新しい校舎が次々と完成し、使用が開始されている。これら被災地区の子供達は、バラックの仮校舎を出ると同時に、あの忌まわしい災難からも抜けだし新校舎で新生活をスタートさせた。
▽四川:学生の90%、耐久性の高い新校舎を使用
四川省教育庁の統計データによると、全省51の重度被災県で建設がスタートした学校は8月31日の時点で累計3902校。これは、再建が必要な学校の95%にあたる。このうち、国が指定した重度被災県39県では、再建を必要とする学校の95.27%にあたる2882校の建設が始まっている。新年度がスタートした9月1日、省内の重度被災県で学ぶ学生のうち、常設の新校舎を使用できるのは91.6%に達した。このうち、国が指定した重度被災県39県の学生で常設の新校舎を使用できる学生は88.6%。9月1日の新年度開始までに、省内の被災地区の普通高校・中学・小学生3686人が省外から地元の学校に戻ってきた。引き続き省外の学校で学ぶ普通高校・中学・小学生はわずか620人あまりとなった。
四川省教育庁担当者によると、今年末までに、95%以上の学生が常設の新校舎で学ぶことが可能となるという。また、被害が大きく常設校舎の建設が手間取るわずかな場所を除き、2010年春学期には、被災地区のほぼ全ての学生が、仮設校舎に別れを告げ、常設校舎で学ぶことができる見通し。
▽陝西:学生全員がバラックの仮校舎に別れ
陝西省南部にある地震被災地区・漢中市の市教育局によると、同市では、被害を受けた226校で再建工事373件が行われ、総額13億6778万元が投資された。このうち199校の316工事はすでに竣工し、使用をスタートしているという。これらの工事の投資額は、投資総額の61%にあたる8億3968万元。被災地区の1万人以上の高・中・小学生がバラックの仮校舎に別れを告げ、常設の新校舎で快適な学校生活をスタートさせた。
また、現在建設中の27校については、来年の春学期に使用開始の見通しという。市内の一般被災県8県で今年再建申請が出された延べ床面積44万8082平方メートルに及ぶ第2期高・中・小学校被災後再建プロジェクト137校の建設工事は来年9月1日までにスタートする。
▽甘粛:被災地区にそびえ立つ新校舎
昨年の四川大地震によって、甘粛省文県の391校が大なり小なりの被害を受けた。同県は、被災後再建プロセスで、学校再建のためのプロジェクト資金約6億元を各種ルートから尽力して調達した。県下391校のうち118校の再建を計画、うち109校の建設がすでにスタートしており、13校が完成した。
▽雲南:被災による通学停止はなし
雲南省姚安県教育局によると、「7.9」雲南姚安地震の被害に遭った同県は、簡易校舎の設置、破損の程度が軽かった校舎の修理、安全のまま残った校舎の利用などの方法を講じ、近くて便利な学校に学生を配置した。現時点で、全被災校が通常通り新年度をスタートさせている。地震によって通学ができなくなった学生は皆無という。
「人民網日本語版」2009年9月1日