揚州の三月。緑の木々の茂みに姿をみせる灰色の反り返った庇や、家屋の前や後ろにある青々とした細竹は、そう、いつも不意にそこに姿を現す。静かにくねくねと流れる小さな川、湾曲した三日月形の小さな橋。それに川岸で淡く霞にたなびく柳。緑の柳には幾つか、花開こうとする蕾の艶やかな紅色がみえる。揚州を散策すると、数歩行くたびに出合うのが、こうした光景なのだ・・・
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わが国の郵便駅の歴史は3000年以上もあり、各時代に設けられた宿駅や配達所は枚挙にいとまがない。だが、歳月の変遷とともに、その大半はすでに姿を消してしまった。1985年、高郵の南でそれまでで保存状態の最もよい明代の孟城驛が発見された・・・
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高郵は文人の郷であり、著名な人物が大勢輩出した。北宋時代の有名な詩人、秦観が学んだところだという。文遊山荘とは、宋代の文豪である蘇軾が高郵を通りかかった際、孫覚や王鞏、秦観など著名な文人と酒を酌み交わし文学を論じた、というのがその名の由来だと伝えられている・・・
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揚州の何園。正式の名は寄嘯山荘。徐凝門街の花園巷にある。清代光緒年間に、湖北・漢黄旗の何道台が13年かけて建てた住宅だったので、何園と呼ばれるようになった。何園は揚州で最も完全な形で残る古い私有の庭園。江南地方と西洋の特色を兼ね備え、「清代後期第一の園」と言われている・・・
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風光明媚な鳳凰島は、揚州の東郊・泰安鎮にある。市街からわずか10キロ。河川が交錯していることで、湿地やアシの沼など、生態資源は実に多様だ。野生動物や貴重な樹木の品種も多い。数千羽を超す白鷺など、珍しい野生の渡り鳥が生息していて、専門家が江蘇省の中部で生態環境が最も原始的だと認めるほどの景勝の地だ・・・
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揚州に行けば、痩西湖に行かないわけにはいかない。その美しさは曲がりくねった姿にある。杭州の西湖と比較すれば、西湖のほうは豊満で秀麗、おっとりとした若い婦人のようであり、痩西湖のほうはすらりとして清々しく麗しい、しとやかな淑女のようである。5キロの痩西湖では、長堤や徐園、小金山、吹台、月観、五亭橋、白塔などが名所・・・
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