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大メコンに生きる(4)人々の保護神 熱帯雨林
発信時間: 2009-06-29 | チャイナネット

調和と詩趣の熱帯雨林

19世紀、植物学者たちは、地球上の湿った酷暑地帯の常緑高木の森林植被を、熱帯雨林と呼びはじめた。熱帯雨林は主に、年間の平均気温が24度以上、あるいはもっとも寒い月の平均気温が18度以上の熱帯の湿った低地に育つ。主に南米、アジア、アフリカに分布し、ほとんどが北緯23.5度と南緯23.5度の間に位置している。

 

雲南の熱帯雨林のガジュマル(新華社)


 

メコン川の流れるインドシナ半島にも、数万平方キロに及ぶ熱帯モンスーン雨林が分布している。この地の冬は温度が低く、雨は少ない。夏は高温で雨が多く、季節は雨季と乾季の二つのみ。

熱帯雨林は、ふつう3層から5層にわたって植物が生い茂り、各層の植被の密度は、太陽の光が上の層の木々を貫いてどれほど届くかにかかっている。差し込む太陽の光が多ければ多いほど密度は高くなる。アジアの熱帯モンスーン雨林でもっとも高い木は「望天樹」と呼ばれるパラショレア属の高木で、7、80メートルほどの高さに育つ。望天樹の下にはさらにさまざまな植物層があり、互いに入り組み、生存権を手にするために、太陽の光と空間を奪い合う。ごくわずかな空間も逃さず、根も節も曲がりくねって入り組み、互いを押さえつけあったり、高い木の幹にくっついたり、寄生したりとさまざまなスタイルで、対立、衝突、依存、寄生しあいながら成長してゆく。長い年月の変遷をへて、熱帯雨林は地球上で生物の、もっとも複雑で、多彩で、種類の豊富な生態系となった。ここでは、光と水と空間の結びつきが、詩趣の境地のごとく精密に、美しく、調和している。

 

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