ワールドカップ南アフリカ大会開幕が迫っている。世界各地の旅行社は軒並み、「W杯」に乗じたひと儲けを狙っていたが、中国では、南アフリカへの観戦ツアーの売れ行きは冷え込んでいる。現地では、有名スターや大富豪以外の一般中国人が会場で応援する姿はほとんど見られないだろう。今回の大会ツアーが「冷え込んだ」事実の裏にあるのは、「金銭的」な問題だ。
南アフリカへの観戦ツアーが売れなかった主な原因は、旅行代金が高すぎたことにある。北京の旅行社が発売したW杯観戦ツアーの代金は3万から5万元、決勝戦となると7万から8万元。一方、一般的な南アフリカツアー料金は、高くてもせいぜい2万元ほど。一般ツアーに一度の観戦を加えただけの観戦ツアーなのに、値段は数倍以上に跳ね上がる。ある旅行社は、3万8800元から5万6800元までの各種準決勝・準々決勝観戦ツアーを出したが、実際催行されるのは、1組10人で4組のみという。
北京の旅行社は、「W杯で南アフリカ線の航空券や現地ホテルの価格が上がったことで、ツアー料金も上がった。多くの旅行客は行きたくとも諦めてしまい、全体的にツアーの売れ行きは芳しくない」とコメントしている。
「人民網日本語版」2010年6月11日