第41回世界遺産委員会が現地時間2日夜、ポーランドの古都クラクフで開幕した。11日にわたって開催される。今年推薦された世界遺産候補は34件で、中国は自然遺産として青海省可可西里が、文化遺産としてコロンス島(鼓浪嶼)が候補に挙がった。
これに対し、多くの人が歓声をあげている。もし両者ともに選ばれれば、中国の世界遺産は52件に達する。同時に疑問の声も挙がる。世界遺産委員会の役割はどういうものなのか。 世界遺産は、自然遺産、文化遺産、自然遺産と文化遺産の混合(二重遺産)、文化景観の4種類から成る。うち文化遺産は“有形”の文化遺産を指し、文物、建築群、遺跡などである。中国は1987年に、長城、明清皇宮など6件が「ユネスコ世界遺産リスト」に選ばれた。
2016年、「左江花山の岩絵の文化的景観」と「湖北省の神農架」が世界遺産の登録に成功した。これにより、中国の世界遺産は50件に達した。その数は、イタリアの51件に次ぐ世界第2位である。内訳は、自然遺産が11件、自然と文化の二重遺産が4件、文化遺産が30件、文化景観が5件である。
どうして今回、可可西里とコロンス島が候補に挙がったのか。ある専門家は取材に対し、「可可西里は世界的にみても生態環境が最も保存できている地域の1つであり、それが候補になった大きな要因だ。コロンス島も自然と人文景観に独自のものがある」と述べる。