しかし世界遺産に選ばれても、それで安泰というわけではない。上記の専門家は取材に対し、「世界遺産には詳細で厳格な基準があり、その基準に合ったものだけが登録される。しかし、放置して破損されるようであれば、抹消を含む警告がなされる」と述べる。
世界遺産に選出された後は、いかに保護されるかが重要な議題となる。考古学者の王巍氏は、「文化遺産を一定程度は開発したり利用したりしてもいいが、単純に観光を通じた経済浮揚を地方政府はしてはならず、必ず保護を優先順位のトップに置く必要がある」と述べる。
王巍氏は「これら文化遺産の開発は1つの原則を順守する必要がある。つまり保護と利用の間で矛盾が生じた場合、保護を第一優先順位にすべきである。利用した結果、文物を破壊することがあってはならない」と強調する。合理的な利用範囲を把握し、各部門が協調して話し合い、「有効な保護、合理的な利用」という目的を果たさなければならない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月5日