台湾「蒙古・チベット委員会」の高思博委員長は23日、「立法院」で質問に答え、「ダライ・ラマの台湾訪問は現在、時宜に合わない」と語った。
ダライ・ラマの台湾訪問が時宜に合わないのはどうしてかという台湾民進党の「立法委員」の質問に対して高思博氏は、「ダライ・ラマは1997年と2001年に台湾を訪問している。民進党は2002年にダライ・ラマを招いたが、ダライラマから北京と話し合いをしているため都合が悪いと拒否された。みんな自らの利益だということが分かるだろう。ダライ・ラマの台湾訪問は非常に敏感なことで、全体の利益から考慮しなければならない。ダライ・ラマの都合が悪いことを私たちは理解する。私たちの都合が悪ければ、それをダライ・ラマに話す。私たちは今、大陸部にとても近く、これは台湾の多くの人が賛成している」と語った。
時宜に合わないという理由でダライ・ラマの訪問を拒否した例はほかにあるのかという質問については、「南アフリカが最近、ダライ・ラマの訪問を拒否したのがその一例だ。李登輝氏は当時、何度か日本訪問をしたいと示したが、日本側の拒否にあった。民間団体の招請は、政治的な要素を考慮しなくてもいいが、政府はそのマイナスの影響を考えなければいけない。政府は今回、台湾の全体的な利益を考えた上で、時宜に合わないと判断した」と即答した。
高思博氏の説明によると、毎年、台湾に来るチベット僧侶は延べ1000人で、台湾にあるチベット仏教団体は280以上、信徒は50万人以上おり、台湾で暮らしているチベット族の人は485人いるが、言語や文化の違い、専門技術が乏しいため生活は苦しく、社会の辺境に追いやられているという。
「チャイナネット」 2009年3月24日 |