中国の漢方薬(資料写真)
かつて不良反応や副作用がはっきりしていなかった漢方薬もいまや安全、有効で、安定した品質管理モデルが確立されつつあり、安全性管理レベルもたえず向上している。
中国国家薬典委員会の周福成副秘書長は先ごろ、貴陽で2015年版中国薬典について説明した際、専門家たちがいま「中国薬典」で「大毒、有毒、小毒」と表示された漢方生薬と煎じ薬について、系統的な毒理学研究を行っており、本版薬典から、いくつかの段階に分けて、常用漢方生薬、煎じ薬の安全性研究を系統的に進め、100種の常用漢方生薬と煎じ薬の安全性データベースを構築すると語った。
漢方薬は成分が複雑で、基準物質を探しにくく、指標成分に専属性がないことから、その有効活性成分を測定し、複数成分を並行して定量、同時に制御し、一つ一つの種類の安全性と有効性のデータを掌握できなければ、品質基準が国際的に広く認められるようになるのは難しいといわれる。
周福成氏は、現代科学の実験データによって古代本草の経験を解釈し、系統的な毒理学研究を通じて、安全な薬物配合、投与量及び適正な限度範囲を示し定めること、これは漢方薬が現代科学に向かうための基礎的作業で、漢方薬が国際社会に目をむけ、国際規格をリードするのにまず解決しなければならない問題であると述べた。
さらに、中国はすでに漢方薬の安全性検査項目を大幅に増やしており、今後は漢方薬の内源性有毒成分と外源性有害物質の限度管理技術を引き続き完全にし、重金属及び残留農薬、二酸化硫黄、真菌毒素、コバルト―60残留放射線、残留溶剤を含む有害残留物の検査・管理を強化すると述べた。
(新華網日本語=中国通信社) 2011年7月31日