中国の大手動画共有サイト「土豆網」が昨年12月16日に記者会見を開き、「土豆網」で最高クリック率を誇る人気バラエティ番組「康煕来了」が大手動画共有サイト「優酷網」などから著作権侵害を受けていると訴えたことで、「優酷網」の株価が一時暴落したとして、「優酷網」はこのほど、「土豆網」側に480万元(約6千万円)の賠償を求める訴えを起こした。中国共産党の機関紙「人民日報」が報じた。
「優酷網」側の訴えによると、「土豆網」は昨年12月、著作権を侵害されたとして「優酷網」に1億5千万元(約18億円)の賠償を求めたほか、政府関係機関に「優酷網」の経営資格をはく奪するよう求める書簡を送った。さらに、記者会見終了後、会見の内容を映した動画が「土豆網」上にトップニュースとしてアップされ、同動画が別の多くのサイトにも転載された。「優酷網」はニューヨーク証券取引所に上場しているため、「土豆網」の一連の言動には、海外の投資者や米国の証券取引監督委員会も注目。「優酷網」側の株価暴落につながった。さらに、いくつかの企業が広告費の支払いを拒否したり契約解除を求めたりする動きを見せたため、経済的損失を被ったとしている。
「優酷網」側は、今回の提訴に踏み切る前に、「土豆網」の一連の言動は悪意があり、事実に反しているため、名誉棄損に当たり、関連の動画や報道の削除、さらに公の場での謝罪、経済損失の補償480万元などを求めることを伝えたとしている。
今後は裁判所の判断が待たれる。
「人民網日本語版」2012年2月3日