中国国家発展改革委員会(発改委)と国家エネルギー局は11月7日、≪電力発展「第13次5カ年(十三五)」計画≫(以下、≪計画≫)を発表した。供給能力、電力資源構造、送電網開発、総合調整能力、省エネルギー・排出削減、世帯利用電力保障、科学技術・装備開発、電力システム改革の8項目に関する電力発展「十三五」の青写真を描いている。
国家エネルギー局の技師を務める韓水氏は、電力発展「十三五」計画の策定と発表のタイミングが非常に良かったとの見方を示した。≪計画≫の策定と発表は、中国共産党中央委員会と国務院が打ち出した「革新、調和、グリーン、開放、共有」の発展理念や、「4つの革命(消費・供給・技術・システム革命)、1つの協力(国際協力)」エネルギー発展戦略を実行する動きで、電力システム改革、行政機関の簡素化と権限委譲、計画主導の強化という重要なプロセスを実施するものだ。また、電力工業のチャンス活用、試練対策、統一・協調、持続可能な発展、小康(ややゆとりのある社会)の実現につながる重要な措置となり、国民経済・社会発展「十三五」計画綱要とエネルギー発展「十三五」計画を構成する重要な要素でもある。
供給能力について≪計画≫は、2020年までに中国の全社会電力使用量が6兆8000億キロワット時から7兆2000億キロワット時に達し、年平均3.6-4.8%増加するとの予測を示した。全国発電設備容量は年平均5.5%増え、20億キロワットに上るほか、1人当たり設備容量は1.4キロワット、平均電力使用量は5000キロワット時前後と、中進国の水準に近づく見込み。省エネ・排出削減として、火力発電の旧式生産能力2000万キロワット以上も削減する。