問題がなお存在している
7月15日~17日、国家統計局が社会に向けて上半期の経済運営状況を公表する前の2日間に、国家統計局、国家発展改革委員会(発改委)などの部門はまず全国人民代表大会財政経済委員会に報告を行った。報告を聴取した際、全国人民代表大会財政経済委員会は、当面の国民経済運営における主な矛盾と問題は、経済成長が加熱気味から過熱へとシフトしている傾向がいっそう顕著となり、貿易黒字が過大で、貸付供与が多すぎで、投資の伸びも過度のものであるという問題がなお際立ち、エネルギー多消費産業の伸びが比較的に速く、エネルギー削減と汚染物質排出抑制の状況が依然として厳しく、物価上昇圧力が持続的に増大し、特に人々の切実な利益とかかわりのあるいくつかの食品の価格と住宅価格の上昇がかなり速く、資本市場が健全な発展へと導くうえでの課題も極めて重い、と指摘した。
国家統計局のデータによると、5月末の広義マネーサプライM2と狭義マネーサプライM1は、前月比それぞれ16.74%、19.28%の伸びとなり、4月の伸び率と比べてそれぞれ0.39、0.73ポイント低下した。しかし、6月末は、M2とM1はそれぞれ同17.06%、20.92%の伸びとなり、5月の伸び率と比べてそれぞれ0.32、1.64ポイント高いものとなった。通貨供給量はリバランドの圧力に直面している。
貸付の面では、5月の人民元貸付額は2473億元増で、前月比増加額は379億元多くなった。それ以前の数カ月間と比較して、貸付額の増加はある程度安定したものとなりつつある様相を呈している。しかし、6月の人民元貸付は4515億元増で、前月比566億元多くなり、貸付額はリバランドの圧力に直面している。
これと同時に、投資もリバランドの圧力に直面している。上半期の社会固定資産投資の伸び率は前年同期を3.9ポイント下回ったものの、第1四半期と比較して2.2ポイント高いものとなった。
北京師範大学金融学部の賀力平主任は、1~5月期の投資伸び率は25.9%で、5月18日の中央銀行の金利引き上げを受けながらも、上半期の投資伸び率は同じ25.9%となり、6月の投資は引き続き高位で推移していることを示している、と分析している。