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マイカー時代の中国人像

17年で40倍近くの増

息子の張宇さんが乗るのはホンダの乗用車で、3年前に購入。2台目だ。1台目は1993年に買ったサンタナ。独フォルクスワーゲンの中国合弁が生産する最も初期の乗用車の1つだが、今でも中国市場でかなりのシェアを占めている。

張宇さん北京市環境保護局の職員だった。26歳の時に辞職して広告会社を設立。当時は改革開放が始まって間もない時期で、広告業界の競争もそれほど熾烈ではなく、2年後に乗用車を購入した。

張宇さんは「当時、車を買ったことに驚いて、親戚や友人みんなが見に来た。祝福してくれて、まるで皇帝になったような気分だった。今では、乗用車はかなり普及しているので、珍しいと感じる人はいない」と話す。

マイカーが急速に増えだしたのは、01年以降。その年の12月に中国が世界貿易機関(WTO)に加盟した後、自動車市場はさらに開放され、国内自動車産業の急速な発展が促された。車種は多様化し、価格も安くなってきた。政府の関連当局が一連のマイカー奨励策を打ち出したことで、長期にわたり公用車の消費が主体だった乗用車市場は個人消費が主体となり、マイカーが市場消費の主流となっている。

国家統計局のデータによると、90年の全国民間自動車保有台数はわずか554万台で、そのうち個人保有は14.8%の82万台。この中の58万台はトラックで、旅客用自動車は24万台にすぎず、その相当数が小型バンだった。本当の意味での個人所有の乗用車の比率は非常に低い。

今年6月現在、個人所有の自動車数は3239万3961台で、90年に比べ40倍近くも増え、保有台数全体の60.48%を占めた。そのうち乗用車は1334万5652台で、乗用車全体の76.14%。運転免許証所有者はすでに1億人を超えている。

20年前、中国人は自動車を一種の生産手段として定義づけ、個人消費品になるとは誰も思ってもいなかったことだ。現在、約一千万世帯がマイカーを保有している。

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