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マクロ調整と中国経済の先行き
発信時間: 2007-11-14 | チャイナネット

今後しばらく、中国の国民経済は平穏かつ急速な発展を続けるとみられる。投資も引き続き伸びる。企業家が市場に対し楽観的な態度を持ち続け、投資意欲が増し、企業の設備利用も高いレベルを維持する上、金融機関による資金供給意欲も強まる。さらに、株式市場などからの直接的資金調達が増えるなどして、潤沢な投資資金が確保され、投資は引き続き伸びるとみられる。

消費需要も引き続き伸びが見込まれる。今年に入り、農村住民の1 世帯当たり平均現金収入と都市住民の1人当たり可処分所得の前年比伸び率は国内総生産(GDP )の伸びを上回っており、消費の伸びを下支えしている。また、急速な経済成長下における楽観的見方と資産増大効果は消費の伸びを後押しする。今後一定期間は消費が安定的ながらも力強い動きを見せるが、物価上昇が実際の消費の伸びに若干のブレーキをかけるとみられる。

貿易黒字はいずれ高水準にとどまるとみられる。全体的に外部需要は依然急速な伸びを示し、中国の貿易黒字は依然として高水準で推移するとみられる。ただ、伸び率は減速が見込まれる。

物価は全体的に上昇圧力が強く、インフレリスクに注意を払う必要がある。まず、穀物価格の値上がりに伴う物価上昇の可能性が依然存在する。国際的に穀物需要がひっ迫し、国際穀物価格が一段高となれば、経済の持続的で急速な発展と工業用穀物需要の増加などの影響で、国内の穀物供給が全体としてひっ迫する状況が続く。これにより、消費者物価指数( CPI)が引き続き押し上げられる。次はエネルギー価格にも上昇圧力が加わる。

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