世界金融に周期性の下振れリスク
中国人民銀行(中央銀行)がまとめた「2007年中国金融安定報告」によると、世界の金融市場では周期的要因によるリスクがすでに現れており、特に金利の引き上げと不良債権の増加がリスクの大元になっている。中国金融業は世界の経済・金融システムに溶け込みつつあり、世界金融市場周期としての下振れリスクは中国へも影響するようになった。
報告によると、過去数年間における世界の資産価値の急上昇は合理的な理由があってのことだが、一部の国で資産価値のバブル化に対する調整の兆しが見られており、世界金融の安定性が危ぶまれている。中国の資産価値の変動は、主に不動産価格と株価の2つから来ている。資産価値の上昇が正常な範囲内かどうか、専門家は今なおも一致した結論を出せないでいる。資産価値の変化に注意を払い、投資者教育を推し進めることで金融の安定を図る必要がある。また、直接金融の拡大に立遅れが見られることから、企業は銀行に頼らざるを得なくなり、金融リスクは銀行セクターに集中している。銀行セクターの安定性に注意を払い、リスクを防止しなければならない。
「人民網日本語版」より2007年11月23日
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