ポイント2:CPIの上昇幅が縮小 物価水準は全般的に低下傾向に
中国経済は長期にわたって「高成長、低インフレ」の傾向を保ってきた。2006年のGDPは11.1%の増加だったが、CPIは1.6%の増加にすぎなかった。こうした「高成長、低インフレ」の状況は、中国の経済構造に深刻なアンバランスをもたらしている。
2007年の食品価格の値上がりにより、消費者物価指数は毎月のように上昇した。この物価変動は、農産物の部分的な需給のアンバランスが原因で、農産物価格の上昇は偶然のようだが実は必然的で、「高成長、低インフレ」への修正のようだった。各方面の要因を総合的に見ると、2007年の年間CPIは、前年に比べ2.9ポイント高い4.7%と見込まれている。
経済の過熱とインフレの防止は、2008年のマクロ調整の最重要課題だ。この10年来、食品価格の上昇周期は約3年で、国内農産物や農業副産物価格の大幅な上昇は、農民や企業の農業への資金投入、農業関連生産の拡大を促している。そのため2007年の第3、4四半期は食品価格上昇のピーク期であり、年末以降は下降し始めた。2008年は低下傾向が続き、消費者価格は上半期に高止まりの様相を示すが、下半期には小幅に下降するだろう。2008年の年間CPIの伸び幅は約4.5%で、2007年を0.2ポイント下回ると予測されている。
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