投資操作は冷静に
株式市場の相次ぐ大幅下落を受けて、投資家の「財布のひも」が硬くなり、市場の展望を悲観したり失望したりする投資家も出てきた。ある専門家は「投資家はパニック状態で投資操作を行うことを回避すべき」と警告する。
広発証券の万兵アナリストは、現在の株式市場は資金不足などの一連の問題に直面しているが、株価指数がこれほど急激に下落したことは、市場が非理性的な混乱状態に陥ったことを物語るに過ぎないとの見方を示す。
ある分析によると、過去5カ月間にわたる大幅調整を受けて、市場の高値リスクはかなり解消された。まっ先に調整されたブルーチップ銘柄は現在では合理的な価格帯に収まり、最近の下落傾向に明らかに歯止めがかかった。調整期間の前半に上昇率が大きかった中小ボードはここ数日急速な下落傾向を示し、今後はその成長力がもつ投資価値が再び顕在化するものと予想される。今年1~3月、売却が解禁された非流通株は総額約2640億元に上り、4~7月には非流通株が総額約2200億元になると見込まれる。
このほか市場の動向に影響する基本的な要因をみると、人民元は引き続き上昇し、資産価格を支えている。ここ2年ほどのブル市場(強気市場)により資産投資ブームが起こったこと、上場企業が改善を経て長期的な投資価値をもつようなったことなどにより、資金が絶えず株式市場に集まるようになった。また財政支出が主に農業、衣料、科学技術などに充てられ、これらの分野への投資や消費が促された。中信証券の研究スタッフは「マクロ経済に継続的なスタグフレーションが発生していないことを踏まえれば、ブル市場が長期的な土台となることは変わらないとわかる」と話す。
|