「多くの工場がもはやわが社や海外向けに出荷したがらなくなっている。少なすぎる利益が原因で、これら工場は徐々に海外市場の一部を手放し始めている。」「わが社では正常な調達業務はまだ維持しているものの、玩具や靴、衣料品生産工場の一部は既に『食べてゆけない』レベルになっている。」義鳥の「小商品城」のある輸出部門担当者はこのように語っている。人民元の値上がりによる費用面の危機、価格の危機はこうした企業の既に十分に小さかった利益の空間を蝕みつつある。
中国紡績工業協会が先ごろ山東省、江蘇省、浙江省、広東省、河北省、福建省の6省で行った調査結果によると、人民元の値上がりや原材料及び人的コストの上昇、輸出税還付比率の引き下げといった状況を受けて、三分の二の企業で利益率がわずか0.62%となり、残りの三分の一の企業は利益で業界全体の80%を占めているものの、粗利益率はわずか6~10%に留まっている。関連の研究データによると、人民元が1%値上がりすると繊維業界の利益総額は2~6%減少、輸出増加スピードは0.3~0.4ポイントペースダウンするという。実際に人民元の値上がりが輸出に与える圧力は最近の関連データに現れており、多くの企業は輸出に対する意欲を失いつつある。2月の貿易データによると、同月の中国の米国向け繊維・衣料品輸出は13億8600万ドルで17.60%のマイナス成長となった。そのうち繊維品の輸出は5億2400万ドル、衣料品は8億6200万ドルで、前年同時期に比べて延び幅がそれぞれ8.23%と22.41%低下している。
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