中国・ニュージーランド自由貿易区交渉は2004年11月胡錦濤国家主席がニュージーランドのクラーク首相と共同でスタートを宣言したものであり、中国が先進国との間で行った最初のFTA交渉でもある。3年間にわたる15回の話し合いを経て、双方は2007年12月に交渉を完了させた。
ここ数年来、中国・ニュージーランド両国の経済貿易関係は良好な発展の勢いを保っている。2007年の両国貿易額は37億ドルに達し、前年同期より26%増えた。中国はニュージーランドの3番目の貿易パートナーとなり、4番目の輸出市場、3番目の輸入国となっている。双方のサービスと投資分野における協力も日増しに緊密になっている。これらは両国によるFTAの締結に良好な基礎を築いた。
自由貿易区の設置による両国への積極的な影響について、商務部研究院貿易専門家の梅新育氏は、「自由貿易区の設置は中国国内の資源性産業、加工業の発展に疑いもなく積極的な役割を果たし、中国はニュージーランドでより公正な市場参入の待遇及びより保障された原材料の供給を獲得することになるだろう。ニュージーランドの消費者は中国品への支出をいちだんと軽減することになり、ニュージーランドの農業・牧畜業製品などの一次製品は急増する広範な中国市場でより保障されたシェアを獲得するだろう」と言う。
中国社会科学院アジア太平洋研究所の韓鋒副所長は、「経済の持続的で安定した成長にともなって、中国の影響力は東アジア発展のプロセスでたえず増大し、日本を発展の原動力としたこれまでの東アジアの経済構造が変わりつつある。ニュージーランドにとっては、アジアに融け込む過程の中で、中国は非常に重要な一環と言えよう」と話す。
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