実施プロセスで問題頻出
海外進出の好機は到来したが、現在の中国企業の海外合併買収(M&A)はなお初歩的な段階にあり、成功率は高くない。実施プロセスでは問題も頻出している。
聯想集団の周慶トウ副総裁(副社長、中華エリア最高財務責任者(CFO)を兼任)によると、国内企業の海外進出は容易でなく、聯想がかつてIBMを買収した時は困難な道のりを歩んだ。M&Aが直面する問題は非常に複雑で、たとえば市場環境の相違、法律体系の相違、労使関係の相違などがあり、特に財務システムを世界基準にすること、投資衝動やリスク管理能力を統制することも十分に考慮すべき問題だ。
北京信怡漢唐投資有限公司の盧奕・董事総経理(会長)も「中国企業が海外M&Aを実施しようとする場合、自身にもさまざまな問題が存在する」と指摘し、次の点を挙げた。第一に中国企業には海外M&Aの経験が不足しており、多くの場合、机上での検討にしか頭が及ばず、戦略的な調整が十分になされていない。第二に中国企業の海外M&Aプロセスでは、一連の政治的な反対に遭うのが常だ。最も重要なのは、海外進出しようとする多くの企業が実際に海外展開する際に内部から大きな反対を受け、時には財務部門がM&Aで生じた課題に対応できないということだ。
*トウ:「丹」の右に「彡」
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