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今年、貿易黒字が激減したのはなぜか?
発信時間: 2008-06-10 | チャイナネット

税関総署が発表した研究報告によると、年初以来の貿易黒字の明らかな減少傾向には以下の6つの要因がある。

▽一連のマクロ政策効果が集中的に出現

ここ数年、対外貿易の成長を抑え、貿易黒字の急激な拡大を抑制すべく、中央政府は相次いで一連のマクロ政策を実施してきた。輸出引き締め政策により拡大傾向にあった輸出は緩和され、また輸出禁止品目の拡大は加工貿易輸出の明らかな減速をもたらした。また、輸入拡大戦略の実施により、国内への輸入は大幅に増加している。今年1~4月の中国の対外貿易は輸出減少、輸入拡大の傾向を呈し、これが貿易黒字縮小の主要原因となっている。

▽人民元レート上昇ペースが輸出を抑制、輸入を加速

年初以来、人民元対ドルレートは明らかな上昇を続けている。人民元レートの上昇により輸出製品の価格競争力が脆弱化、輸出不利となった一方、製品輸入コストが減少し、輸入有利に転化、従来輸出に重きを置いていた一部企業は続々と輸入業務比率を拡大している。

▽米サブプライム問題の負の影響が海外需要を冷却

現在、米サブプライム問題の波及範囲は金融業界から経済全体に広がっている。1~4月、中国の対米輸出は743億1千万ドルと僅か6.9%の伸びにとどまり、拡大幅は12.4ポイント下落した。また、EU、日本など中国の主な貿易パートナーの対米貿易依存度が比較的高いため、サブプライム問題の影響がダイレクトにその他世界各地域に波及、世界経済全体が減速拡大のリスクにさらされている。

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