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今年、貿易黒字が激減したのはなぜか?
発信時間: 2008-06-10 | チャイナネット

▽国際貿易保護主義の高まりが従来の主力品輸出を阻害 
  中国国内経済の高速成長に伴い、中国の主要貿易パートナーの中国に対する貿易保護主義傾向が熱を帯び、貿易保護手段が不断にエスカレートしている。今年第1四半期(1~3月)、全世界の中国製品に対する反ダンピング、反補助金措置調査は17件にも上り、関連総額は19億1千万ドルに達した。また、「品質安全問題」の影響を受けた主要品目のうち、野菜、水産・海産物、玩具のこれまで輸出の主力であった3品目が障害に遭い、同期の中国の輸出総額は0.3ポイント下落した。

  ▽国内市場の旺盛な需要により赤字幅が拡大

  現在、中国は工業化、都市化発展の要の段階にあり、さらに五輪開催、万博などの要因により、主要工業原料、資源、エネルギーへの需要が非常に旺盛となっている。また、中国は人口1人あたりの資源・エネルギー占有率が比較的低いため、上記製品の供給能力の向上が需要の拡大に追いつかず、莫大な需要を輸入に依存している。このほか、中国国内労働力市場価格の上昇や国民生活水準の向上も、貿易黒字縮小の要因のひとつとなっている。

  ▽一次製品の輸入価格の上昇が輸入総額を大幅に拡大

  米ドルの大幅下落を受け、需給バランスの崩れおよび投機的要因などにより、国際市場における一次製品の価格はかつてない高水準で推移している。この世界的な商品価格の高騰が中国の輸入額に波及、今年1~4月、価格高騰により中国国内の一次製品の輸入額は367億ドル増加、同期の全国輸入総増加額の45.8%を占め、国内全体の輸入増加率を12.8ポイント押し上げた。

「人民網日本語版」2008年6月10日

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