国際及び国内の情勢から見る北京経済
「経済成長の鈍化は現在、全世界規模での経済発展の基本的な成り行きだ。サブプライム危機がアメリカ経済と全世界の経済に与えた影響がまだ広がっている。最近、東南アジアではいくつかの国の金融市場が深刻な動揺に見舞われ、国際経済の金融情勢を激しく変化させている」と于秀琴氏は懸念を表明。
2008年の第1四半期、サブプライム危機が世界経済の成長に与えたマイナス影響は全面的に現れている。アメリカ経済の短期的なスタグフレーションの可能性は高くなっており、ユーロ圏経済の成長の勢いはピークアウトして下がる傾向にあり、日本経済の成長速度は大幅に下がり、アジア経済の成長速度もある程度緩慢になっている。同時に、1月から5月まで、石油価格は前年同期比88.6%増、大豆価格は前年同期比71.4%増、鉄鉱石価格は前年同期比70.6%増となり、国際原材料と大口商品の価格が著しく上昇し、国際的なインフレ圧力が持続的に増大している。
「全世界的なインフレは北京経済に深刻な影響を及ぼした。改革開放以降、物価の大幅上昇は3回あった。1988年、基本的な消費財価格と一部の生産財価格を開放したため、北京市のCPI(消費者物価指数)上昇率は20%に達した。1992年、中国経済は高速成長期に入り、1993年、大部分の生産財の二重価格が統一され、また経済が過熱したため、北京市のCPI上昇率は24%となった。上述のインフレは中国経済が計画経済から市場経済に変化する過程で発生した。しかし、現在のインフレは国内価格と国際価格の差が縮小する過程で発生した。国際市場の石油、食糧、鉄鉱石などの大口商品の価格が持続的に上昇している影響を受け、国内のインフレ圧力が増大している」と于秀琴氏は強調した。
|