2007年、中央銀行が預金準備率を10回にわたり引き上げた後、2008年、過剰流動性の収縮とインフレ抑制をめぐり、中央政府は引き続き金融引き締め策を実施し、連続して5回にわたり預金準備率を引き上げ、最近では1度に1ポイント増の17.5%にまで引き上げた。マクロコントロールと世界的な金融市場の動揺などによる影響を受け、上海、深圳証券取引所の株価指数は大幅に反落し、上海総合株価指数は2007年の最高6000ポイント以上から、現在の2700ポイント以下に下落した。住宅価格は高位にあり、不動産市場では様子見ムードが強く、販売量は持続的に下降しており、「価格あって市場なし」という現象が現れている。そのほか、海外需要の減少と人民元上昇のため、中国の輸出増加速度が持続的に下降している。
総量、質、予測から見る北京経済
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2008年第1四半期
(億元)
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増加速
(%)
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前年同期比(%)
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域内総生産
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2148.3
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11.3
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11.9
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第1次産業
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12.8
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0.6
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-3.8
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第2次産業
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583.8
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9.7
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14.2
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#工業
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514.7
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9.1
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13.9
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第3次産業
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1551.7
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11.9
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11.3
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2008年第1四半期の北京経済の増加速度
上記の表が示す通り、2008年第1四半期の北京経済の増加速度はやや鈍化している。これに対し、于秀琴氏は「今年第1四半期の北京経済の増加速度は前年同期比0.6%減の11.3%になった。そのうち第1次産業(農業など)の総生産に占める割合はとても小さく、ここから北京市は都市経済だということがわかる。第2次産業(工業、建築業など)の総生産に占める割合は1/4余りで、北京市は大きな工業都市ではなく、工業化の段階がすでに過ぎ、ポスト工業化段階に入ったことを物語っている。第3次産業(サービス業など)の経済成長速度は前年同期比0.6%増の11.9%で、総生産に占める割合は72%に達し、この割合は先進国・先進地域の水準に接近しており、北京経済の構造が最適化され、サービス業を中心にして、世界経済の構造に合わせて変化していることを表している」と述べた。
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