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中国の幹線国道の建設
発信時間: 2008-08-28 | チャイナネット

 1枚の中国地図を広げると、5本の縦線と7本の横線がクロスしているのが分かる。首都と各省(自治区)の省都(区都)、直轄市、経済特別区、主要な交通の要衝と重要な対外開放通商地点を貫き、全国すべての人口100万以上の超大都市と50万以上の大都市の93%をカバーしている。これが全国の交通大動脈を構成する「五縦七横」の自動車道、幹線国道の分布図だ。

「五縦七横」のうち、「五縦」とは、黒竜江省・同江-海南省・三亜、北京-福建省・福州、北京-広東省・珠海、内蒙古自治区・ニレンコ-雲南省・河口、重慶-広東省・湛江の路線。「七横」はそれぞれ黒流江省・綏芬河-内蒙古自治区・満州里、遼寧省・丹東-チベット自治区・ラサ、青海省・西寧-寧夏回族自治区・銀川、江蘇省・連雲港-新疆ウイグル自治区・ホルゴス、上海-四川省・西都、上海-雲南省・瑞麗、湖南省・衡陽-雲南省・昆明の路線。総延長は約3万5000キロ。

これが高速道路を主体とした自動車道網の枠組みであり、首都と省都、重要都市の交通要衝と経済の中心を結ぶのが主要な機能。15年近くかけて、とくに「十五」(第10次5カ年計画・01-05年)と「十一五」(第11次5カ年計画・06-10年)期間の建設によって、12本の幹線道路はすべて2級以上の高級自動車道となる。うち高速道路は総延長の約76%、一級自動車道は総延長の約4.5%、二級自動車道は19.5%を占める。

幹線国道構想は1980年代末に出来上がった。交通部は改革開放と現代化建設の必要性に着眼し、数多くの技術・経済専門家を組織して調査研究を行うとともに、生産力や人口分布の特徴と総合的な輸送構造の視点に立って、国外の経験を参考にし、論証を重ねて「国道幹線システムプラン」を策定した。プランは「八五」から始動、約30年かけて完成する計画。

幹線国道の建設目的は、国民経済と社会の発展に伴う都市間の迅速な旅客・貨物輸送のニーズに基本的に応えるとともに、工業化と都市化のプロセスを加速することにある。交通安全の保障や通信情報、総合管理サービスの施設が徐々に整備されるに伴い、車両走行速度は90年の国道平均速度(時速40キロ)の倍以上にアップ。今後は大中都市や省の間、地域間の400-500キロ圏内の日帰り、800-1000キロ圏内では当日到着できる交通ネットワークを整備する。運営効率や効果は大幅に高まると期待される。

 

関係資料

「八五」期間の初期、交通部は社会経済と自動車道交通輸送の発展の必要性から「国道幹線システムプラン」を検討、策定した。交通部は92年に正式に提出。システムは「五縦七横」という12本の幹線国道と、自動車道中枢・情報システムで構成される全国ネットワークの根幹。主要路線では高速道路技術が標準採用されている。総延長は3万5000キロ。首都と各省(自治区)の省都(区都)、直轄市、経済特別区、主要な交通の要衝と重要な対外開放通商地点とを結ぶ。

 

12本の幹線国道経由都市は以下の通り。

 

「五縦」

1.同江-ハルビン-瀋陽-大連-煙台-青島、連雲港-上海-寧波-福州-広州-海口-三亜

2.北京-天津-済南-南京-杭州-寧波-福州

3.北京-石家荘-鄭州-武漢-長沙-広州-珠海

4.ニレンコ-大同-太原-西安-成都-昆明-河口

5.重慶-貴陽-南寧-湛江

 

「七横」

6.綏芬河-ハルビン-満州里

7.丹東-瀋陽-北京-フフホト-銀川-蘭州-西寧-ラサ

8.青島-済南-石家荘-太原―銀川

9.連雲港-鄭州-西安-蘭州-ウルムチ-ホルゴス

10.上海-南京-合肥-武漢-重慶-成都

11.上海-杭州-南昌-長沙-貴陽-昆明-瑞麗

12.衡陽-桂林-南寧-昆明

 

「チャイナネット」2008年8月28日

 

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