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「TD-SCDMA」は海外規格に勝てるか?
発信時間: 2009-01-09 | チャイナネット

長い間待ち望まれてきた中国の第3世代携帯電話(3G)が7日、神秘のベールをはいだ。3G通信規格は、中国移動(チャイナモバイル)が「TD-SCDMA」、中国電信(チャイナテレコム)が「CDMA2000」、中国聯通(チャイナユニコム)が「WCDMA」を使用する。規格の異なる各社は今後、3Gのシェアを求めて激しい競争を繰り広げる見込みだ。中国の通信業が3G時代に入るとともに、これに関連する社会的関心への注目が高まりつつある。「京華時報」が伝えた。

▽中国経済を刺激する「奇兵」となれるか

「3Gライセンスの発給は大量の民間資金を引き付けることになる。3Gライセンスの発給に対する市場の期待は早くから高まっていた。今後3年で関連産業のリンケージが形成される過程で、2兆元の民間投資を引き出すことができる」と工業情報化部電信研究院の陳金橋・副総工程師は語る。

国際金融危機の影響が広まりつつある今年、3Gをめぐる巨額の投資が中国経済の刺激のための「奇兵」となることができるかということは関心の焦点となりつつある。

現在の第2世代携帯電話(2G)と3Gとの最大の違いは、通信ルートの容量が3Gでは増加することだ。そのためまず、大規模な改造による通信ランクアップをしなければならず、新たなネットワークや設備の建設も必要となる。中国には6億にのぼる携帯ユーザーがおり、ネットワーク規模とユーザー数でいずれも世界一となっている。

また3G時代には、携帯電話のデータ送信速度が現在の数十倍となり、情報化時代の消費モデルにも大きな変化が訪れる見込みだ。3G建設がもたらす消費需要と比較すれば、3G建設そのものの規模は氷山の一角に過ぎない。

「3Gが携帯インターネット消費市場にもたらす爆発的な成長のチャンスは、3G携帯のハイクオリティーな通話のほか、素早いインターネット通信やGPS機能、テレビ電話、動画インタラクティブゲーム、携帯電話を使った支払い、電子取引、家庭内の監視カメラなど、新たな応用対象を持っている」と工業情報化部電信経済専門家委員会の楊培芳秘書長は語る。

統計によると、中国移動と中国聯通の携帯業務収入は08年上半期に2300億元に達し、そのうち従来の音声通話業務が4分の3を占めている。3Gネットワークの広がりに伴い、情報通信などの付加価値サービスの収入は携帯キャリアの収入の50%を占めるようになる見込みだ。

業界の推算によると、中国3大電気通信キャリアの3G業務に関する全面的な配置と固定業務との融合に伴い、FMC(固定網と移動網の収束)やFMS(移動網による固定網の代替)の業務も2010年頃に本格的に現れ、中国3G市場は最初の成長ピークを迎えることになる。

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