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上海モーターショーから見る中国SUV市場の動向
発信時間: 2009-05-05 | チャイナネット

 

        自主開発モデルが充実、乗用車化、都市化、小排気量化に発展

長城・「HOVER」

今回の上海モーターショーでは、自主ブランドメーカーの新SUV車が最も多かった。長城汽車、長豊汽車、陸風、吉利、奇瑞、海南マツダが新SUVを発表した。過去の国内自主開発のSUVは旧モデルのいすゞ・ピックアップトラックのプラットフォームで開発されたものばかりだったが、それと異なり、新たに自主開発されたSUVは小型化の傾向にあり、駆動方式は横置きFFで、通常の乗用車と同じである。

SUVの都市型・オンロードへの発展が勢いを増し、過去に自主開発メーカーの乗用車技術の発展は制限されたため、旧モデルの日系ピックアップトラックのプラットフォームでしか製造できなかった。販売台数でトップを維持してきた人気モデルの長城「HOVER」もその一つだ。これらのプラットフォームはボディ軽量化に適さない非モノコックボディ、伝達効率向上に不利な縦置きのフロントエンジン・リアドライブを使用するため、経済面において劣り、また、排出量の多いエンジンを使用しなければならなかった。省エネ・排出削減の政策の影響下で、こういった車種の市場は必然的に狭くなった。原因は簡単で、自主開発SUVの低価格と高い維持費の間にずれが生じ、こういった車を選ぶ人は高級車を選ぶ人に比べコストにより敏感で、維持費と購入コストの割合が臨界値に到達すると、価格がどれほど安くても誰も興味を示さないからである。世界のSUVがなぜ乗用車化したかも、主にこういう理由からだ。

中でも、長城「M1」と「M3」は典型的な例と言える。これらの自動車を「改造」し造られたSUVは走行性と性能において特に優れている点があるわけではないが、クールな外観で、経済面が乗用車レベルに達していることから人気を集めた。特に、これらは軽自動車や小型乗用車のプラットフォームで開発されたため、小排気量エンジンの使用が可能となったことが人気となった。「M1」と「M3」はともに小排気量車の消費税と取得税の優遇を受けられ、同時に競争力も向上できる。一部の乗用車の基準で開発されたクロス車も同類とみなされ、例えば、華晨の「FRV」も同様に経済的なSUVの要求を満たすことができる。吉利、奇瑞などのメーカーの新SUV車も実際はほぼ同類で、長城や華晨のこれらよりもっとSUVらしいにすぎない。

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