新中国成立からまもなく60周年を迎える。歴史の新たなスタート地点に立ち、今後の中国経済の動向を予想するため、新華社の経済アナリストは調査と研究を進め、人民元の国際化、新エネルギーの中国自動車業への影響、今後の中国のエネルギー消費構造、中国銀行業の発展動向、中国紡績業の見通し、文化・クリエイティブ産業の繁栄、インターネット生活の新段階、食糧需給のバランス、資本市場の深化、都市化発展レベルについて予測を出した。ここから、経済の国際化、産業高度化、市場深化が、中国経済の今後の発展の全プロセスを貫くことがわかるだろう。
動向その6:文化・クリエイティブ産業が急発展
今後10年、文化・クリエイティブ産業は在来産業と急速に融合し、「文化・クリエイティブ経済」という新たな経済発展モデルが形成される。文化・クリエイティブ要素が溶け込むことにより在来産業が発展し、在来産業の製品とサービスも文化の伝播において重要な役割を果たす。
インターネットなどデジタルの伝達技術の日進月歩の発達が国民の創造性を引き出し、アイデアの商業化実現を加速する。今後10年で多くの文化・クリエイティブ企業が次々と現れ、それを基礎にコングロマリット型のフラッグシップ企業が生まれるだろう。これらの企業の中国GDP成長率に対する貢献率は現在の3%から2020年には約7%となる予想。
今後10年は中国の文化市場が大きく発展する10年となる。伝統的文化産業がグレードアップすると同時に、他産業への浸透も加速する。文化・クリエイティブは観光業、製造業、農業など他産業にも大きな影響をもたらし、伝統的文化産業を基礎とした文化・クリエイティブ経済を全面的に形成し、「中国製造」から「中国創造」への転換を促す。
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