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今後10年の中国経済に関する10の予想(4)
発信時間: 2009-10-13 | チャイナネット

新中国成立からまもなく60周年を迎える。歴史の新たなスタート地点に立ち、今後の中国経済の動向を予想するため、新華社の経済アナリストは調査と研究を進め、人民元の国際化、新エネルギーの中国自動車業への影響、今後の中国のエネルギー消費構造、中国銀行業の発展動向、中国紡績業の見通し、文化・クリエイティブ産業の繁栄、インターネット生活の新段階、食糧需給のバランス、資本市場の深化、都市化発展レベルについて予測を出した。ここから、経済の国際化、産業高度化、市場深化が、中国経済の今後の発展の全プロセスを貫くことがわかるだろう。

動向その4:銀行は「金融百貨店」となり、銀行の高レバレッジ商品は資金使用効率の向上を通じて実体経済への投資に好影響をもたらす

今後10年、中国の商業銀行の主な業務は「融資仲介」から「財産管理」へと移行する。リテール業務は銀行の主な利益源となり、現在、銀行の利益に最も貢献している法人向け業務が占める割合は低下する。

銀行は今後、預金資金への依存を減らし、金融革新により生まれた高レバレッジの金融デリバティブ商品は資金使用効率を大幅に向上させ、従来の預金・貸出残高の差で利益を得る方式からその他の業務で利益を得る方式へと転換する。

銀行は顧客にとって「貯金箱」、「貸付業者」となるだけでなく、銀行業務を中心に保険、証券、ファンド、財産権取引など多分野にわたる「金融百貨店」となる。顧客の財産管理は今後、銀行の最も中心的業務となる。

財テクの投資分野は従来の株式、債券、ファンドなどからデリバティブ商品や芸術品にまで拡大する。

これまで、銀行は窓口サービスを中心とし、支払い、預金、引き出し、残高照会は店舗でしかできなかったが、オンラインでも各種業務が可能となる。銀行が顧客に提供する最も便利な支払ツールとして、キャッシュカードは機能と外観において目覚しい発展を遂げる。

非銀行金融機関が銀行業務を行い、規模経済とリスク分散が考慮されるようになり、大手銀行は競争力を高めるために吸収合併や買収などを通じ規模を拡大せざるを得なくなった。それにより、商業銀行を主体とする「混合型経営」の金融持ち株会社が誕生する。

金融業のアクセルとして、銀行の高レバレッジ商品は資金使用効率を向上させ、実体経済への投資に好影響をもたらす。また、銀行の消費者金融は消費者のレバレッジ率を高め、内需拡大、構造調整における経済モデル転換に積極的な役割を果たす。

「チャイナネット」 2009年10月13日

 

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