中国国際経済交流センターの秘書長で元商務部副部長の魏建国氏は15日、北京で開かれた「第1回中国都市経済発展と国際協力フォーラム」で、2025年までに新たに増加する3億5000万人以上の都市人口のうち、2億4000万人以上が流動人口であるとの研究報告を発表した。中国新聞網が伝えた。
1978年の時点で19.8%だった中国の都市化率は2008年には44.9%に上昇、市クラスの行政単位は193市から661市に増え、都市人口は5億9000万人に達した。中国のGDP(国内総生産)の70%、工業付加価値の60%、第三次産業の80%はいずれも都市部からで、都市経済はすでに中国経済の主体となっているが、中国経済はいまだ都市化の中期段階にある。このため、中国の都市化は今後かなり長い期間急成長を続けると推測される。そしてこのまま急成長を続ければ、中国の都市経済は大きな発展のチャンスを迎える。
米マッキンゼー・グローバル研究院の予測によると、今の成長が2030年まで続けば、中国の都市のGDPは全国のGDPの95%以上に増え、都市人口は10億人を突破する。中国には100万人以上の都市が221都市でき、うち23都市は人口が500万人を超える大都市になるという。
魏氏は、都市化への急速な発展は中国の経済構造や社会構造を変化させる上で積極的な役割を果たすと指摘する。それと同時に、中国の都市経済は急速な発展の過程で大きな課題にも直面することになる。中国の都市は前代未聞の急速な拡張を続け、経済成長の力強い原動力となると同時に都市環境を汚染し、交通渋滞や居住条件の悪化といった問題にもつながることになる。中国は今都市経済の発展にとって肝心な時期を迎えている。それというのも経済構造の最適化を進め、国民経済のより良くより速い発展促進に向け、経済の全体的な質と国際競争力を高める必要があり、都市化の歩みを加速し、経済へのけん引作用を十分に発揮する必要がある一方で、中国の特色ある都市化の道のりを堅持し、資源節約型で環境にやさしい、経済効率の高い、社会の調和の取れた都市発展の新たな布石を打っていく必要があるからだ。
「人民網日本語版」2009年12月16日 |