中国の商業銀行である中国銀行の取締役会は22日、A株市場で400億元を上限とする転換社債を発行する決議案を採択した。決議案の実施には、中国銀行の株主総会及び中国証券監督管理当局の認可が必要となっている。
中国銀行の責任者によると、2009年以降、中国政府は経済成長の維持、内需の拡大、構造の調整を国際金融危機への対応策に据えており、こうした経済発展の目標に呼応するため、中国銀行は貸付を急速に増やしてきた。また、2006年以降、株式増資などを行っていないため、資本の拡大を必要としている。さらに、国際金融危機が起きてから、商業銀行の自己資本比率への要求が一段と高くなったため、新しい自己資本比率規制をした「新BIS規制(バーゼルⅡ)」の中国におけるいち早い実施に向ける意味からも、中国銀行は資本増強の必要がある。
この責任者はまた、今回発行した転換社債は資本金および運営資金にあて、各種業務の順調な展開をサポートし、利益の安定的な成長を促していくために使うとしている。
2009年9月末まで、中国銀行の自己資本比率は11.63%だ。中国銀行は、新BIS規制を年内から実施する8社ある国内銀行の一つだ。BIS新規制の定めた計算方法に基づくことになれば、中国の銀行の自己資本比率が大幅に下がる恐れもあるとされている。
「中国国際放送局 日本語部」より 2010年1月24日 |