グーグルが中国の書籍を無断でスキャンしてオンライン検索システムに掲載した問題で、中国作家協会書記処の楊承志書記は21日、「グーグルが承諾を真摯に履行し、中国の作家が納得のいく解決案を早急に提示するよう願っている」と述べた。
楊書記によると、2009年11月18日、中国作家協会はグーグルが中国人作家の書籍を無断でスキャンしてオンライン公開したとして、同社に対し著作権保護に関する通告を送付した。1カ月後、グーグルはスキャンして使用した中国書籍8万作品(うち、中国作家協会の会員書籍は2600人、8000作品余り)のリストを提出した。2010年1月9日、正式に謝罪声明を発表し、解決に向けたタイムテーブルを提示、中国文字著作権協会と具体的な協議を行った上で、解決案と協議の枠組みを3月末までに確定することを承諾した。
だが、2010年1月12日、グーグルは突然、同日予定されていた中国文字著作権協会との第4回協議を延期することを発表。2カ月余りが過ぎた現在も協議の具体的日程は提示されていない。「3月末までに解決案を提示するとの承諾は嘘だったのか」、「グーグルは中国人作家の権利を本当に尊重しているのか」という作家からの問い合わせが中国作家協会に相次いでいる。
楊書記は「『2010年3月までにこの問題を解決する方向で作家らの基本的な合意を取りつけ、2010年第2四半期中に最終的な合意文書に調印する』との1月9日の承諾をグーグルが真摯に履行するよう願っている。中国人作家の要求にどう応えるのか、楽しみにしている」と語った。
「人民網日本語版」2010年3月21日