▽赤字は続くのか?
「3月が貿易赤字になったとしても、それがずっと続くわけではない」というのが業界関係者の考えだ。国外の需要回復に伴い、下半期にはひと月当たりの黒字が100-200億ドルに回復するという。
バンクオブアメリカ・メリルリンチアジア太平洋地区エコノミストの陸挺氏によると、中国は半数近くが加工貿易であるため、まず輸入してから輸出するという特徴から輸入と輸出の間に時間差がある。このため、3、4月には赤字が増えるが、在庫を終えると赤字が減少する可能性が高い。下半期にはひと月当たりの黒字は150億ドル前後に回復するだろう。
また、華宝信託のアナリストは、今後数カ月で赤字が拡大する可能性は低いと指摘。4月には黒字に戻り、上半期にはひと月当りの黒字が100億ドル前後に、下半期には100-200億ドルに回復するとの見通しを示す。
別の投資証券コンサルも、今後数カ月間は国際社会の人民元切り上げ圧力や保護貿易主義が弱まると分析。今月24-26日に商務部の鐘山副部長の訪米に注目だという。流動性の角度からみると、短期信託の増加ペースが落ち込むことを考え、3月の貿易赤字は流動性の収縮につながることが予想されるが、別の角度から見ると、中央銀行の数量調整圧力も弱まるといえる。
「人民網日本語版」2010年3月24日