米インターネット検索最大手のグーグルが23日、中国大陸部から撤退し、検索サービス業務を香港に移転したことを受けて、中国文字著作権協会の張洪波・常務副総幹事は同日、「事実を尊重し、中国人作家らの声に誠意を持って向き合うことにより、著作権をめぐる問題を適切に処理するようグーグル側に求める」と述べ、「検索業務の大陸部からの撤退を著作権問題の障害にすべきではない」との認識を示した。
中国文字著作権協会は昨年9月から、中国人作家の合法的利益を保護するとして、グーグル側と3回にわたる交渉を行った。これに対し、グーグル側は無断でスキャンした中国書籍21万作品のリストを同協会に提出するとともに、中国人作家らに陳謝した。今回の著作権問題で、グーグルが明確な態度を表明したのはこれが初めて。だが、今年1月12日、グーグルは第4回交渉を一方的に延期、大陸部からの撤退を表明した。文字著作権協会はこれまで事の成り行きに注目してきた。
張氏は「文字著作権協会は中国唯一の著作権管理団体だ。中国人作家を代表しグーグル側と交渉できる唯一の主体として、グーグル側に対し、事実を尊重し、中国人作家らの声に誠意を持って向き合うことを求める」との姿勢を表明。現在、国内外の動向に注目しつつ、問題解決に向けて必要な準備を進めているという。利益保護に向けて力を合わせるよう、中国人作家らに改めて呼びかけた。
「人民網日本語版」2010年3月24日