第1四半期の中国の対外輸出は28.7%増の3161億7000万ドルだった。今年は貿易黒字が昨年の1000億ドル減からさらに1000億ドル減少するだろう--。商務部の姚堅報道官は、中国の対外輸出はまだ回復期にあり、この期間は今後かなり長く続くと見ている。
▽「内熱外冷」
「輸出入は08年同期に比べ8.2%増加した。輸出は3.3%の微増、輸入は13.7%増だった」。姚氏は、短期間で対外貿易の安定を図るにはまだ数多くの課題が残っていることを意識しなければならないと指摘する。外部需要の点から見ると、中国の主要輸出市場である欧州と米国、それに一部のアジア市場が著しく回復するのはまだ先になりそうだ。
商務部は市場確保をなお次の段階の重点業務としつつ、昨年に続く金融危機の影響を克服する一連の政策を打ち出し、短期輸出信用保険の規模拡大や貿易の便宜化、行政サービスの増加など関連の政策措置を推進していく方針だ。
姚氏によると、今の市場は「内熱外冷」の状況にある。これは3月に70カ月ぶりの貿易赤字が出た重要な要因ともなっている。この結果は中国の「バランス」を考えた貿易政策の調整に関係している。少なくとも今年上半期は「内熱外冷」の傾向に変化はないだろう。
▽中米互換
内外市場の「内熱外冷」は、中国の主要輸出市場である米国が逆に中国の重要な輸入市場になるという結果をもたらした。
中国税関の最新統計によると、今年1-3月の中米双方の貿易総額は781億1000万ドル。うち、米国からの輸入は42.7%増の236億6000万ドル、輸出は19.7%増の544億5000万ドルだった。米側の統計によると、今年1-2月の米国の対中輸出は55.2%増えた。
姚氏は、中国経済の発展は投資と輸出への依存から消費と投資と輸出の共存に移行しつつあるとし、中国のマクロ経済政策の実施に伴い、経済のバランスや貿易のバランスが持続的に改善しているとの見方を示す。
「人民網日本語版」2010年4月16日