米財務省が17日に発表した報告によると、今年3月、中国が保有する米国債は前月比で177億ドル増え、増加幅は2%、保有残高は8952億ドルに達し、中国は引き続き世界最大の米国債保有国となっている。中国が米国債を買い増すのは半年ぶりとなる。
財務省の報告によると、中国は2009年10月から米国債を買い増ししていなかった。10月の保有残高は9月と変わらず9383億ドルで、その後、中国は米国債を減らし続け、2009年11月に93億ドル、12月に342億ドル、2010年1月に58億ドル、2月に115億ドルを売却した。中国の保有高に増減はあるが、米財務省が発表したここ1年のデータでは、中国は世界最大の米国債保有国の地位を維持している。
米国債の増減について、中国国務院の温家宝総理や政府高官は「中国の外貨準備運用の原則は第一に安全性、第二に流動性、第三に収益性」と繰り返して態度を表明している。国家外貨管理局の易鋼局長は今年の「両大会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)」で取材に応じた際、「米国債の購入と売却は市場の投資行為で、これを政治問題化すべきでない」と述べた。
報告によると、3月の諸外国が保有する米国債は3.5%増加し、3兆8800億ドルに達した。第2位は日本で、保有高は2月の7685億ドルから7849億ドルに増加。第3位はイギリスで、保有高は2月の2335億ドルから2790億ドルに増加した。
外国の債権者による米国債買い増しについて、欧州の債務危機により一部の資金がさらに安全な投資分野に流れたことが一つの原因だと分析されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年5月18日