農業業界への外資導入 払拭できない四つの懸念

タグ: 農業 外資 

発信時間: 2010-05-21 14:31:14 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

四つ目は、マクロ調整を難しくし、不確定要素を増したこと。外資企業、特に多国籍企業にとって、資本や技術、管理、販売、情報などの優位性をもって大規模かつ集中的な投資を行い、農業全体を支配することは容易である。農業という大産業・農産物という重要な商品やその代表的企業が完全に外資企業に支配されることになれば、国家のマクロ調整能力は弱まり、調整目標の達成も妨げられ、調整政策が誤った結果を招くことになる。これは国家の発展戦略にまで影響が及ぶということを意味する。

山東省は農業の発展した地域であり、参入外資企業も多い。山東農村改革・発展研究会の副会長である泰慶武氏は、国内の野菜生産過程には労働力という優位性があり、外資企業が参入しにくい構造だが、流通過程への外資導入には慎重な判断が必要であると見ている。現況として、上昇機運にある外資企業によって農家の利益が侵犯され、小農経済が破綻に追い込まれる恐れさえあり、また、民族資本をこの業界から追い出すことにもなるだろう。こういった潜在的な危険性は現時点では見定められないが、確実に存在している。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年5月21日

     1   2  


コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。